君の名は。


君の名は。」を見た。(ネタバレあり)


本当にすごい人気で、公開3週目に入ってるのに、僕が初めに行った映画館は先の上映が尽く満席で、仕方なく映画館を変えて観ることになってしまった。







一言で言うと恋愛×SFな映画。SF的な要素を通じて境遇の全然違う17歳の男女が出逢い、惹かれ合い、色々ありつつも最終的にハッピーエンドに結ばれる。そういう点では、このお互いに恋焦がれ結ばれる展開は普通の青春映画よりもずっとドラマチックだし、そもそも新海監督の絵がめちゃくちゃドラマチックなので、作品としてはもうすごいドラマチックでエモーショナルなわけです。パンフレットで監督が触れているけど、この映画は僕ら一般視聴者がアニメーション、もっと言うと新海作品に対して期待するものを全力で描いて、表現してくれていている作品なんだと思う。(そう書くと計算されているようで萎えるかもしれないけど、別に鑑賞中にそういうことが頭を過ることはないし、純粋に観て満足できるいい映画です。)


絵が綺麗なのは周知の事実だけれど、その絵で表現される世界観がほんとうに綺麗で、今作で言うと特に飛騨の田舎町の方で描かれた、神社の行事だったり、ご神体に向かう時の山の景色だったりとか、本当に好きだった。あの景色があるなら飛騨に行きたい。


主人公、ヒロインの周りにいる登場人物もみんないい人たちで、そういうところもこの作品の世界観に惹かれた理由の一つだと思う。みんなまっすぐで快活で、かっこよく、かわいい。そしてこの作品、主人公は2人とも高校生なんだけど、何人か大人も出てきて、そういう人たちの言葉が終盤になって大事なところで2人を導く。だから単に入れ替わった2人の繋がりというだけではなく、もっと広い人と人との繋がりがあって、作品全体がこの作品のテーマである「結び」で統一されている。


ストーリーも無駄がなく、退屈な時間がなかった。強いて言うならラストはあそこまでがっつり会わせることなく、出会いを匂わせるくらいで終わる方法もあったんじゃないかなぁと思ったけど、それは好みの問題かな。(しっかりハッピーエンドに持っていったのはそれはそれで良かったと思う。)それで僕がやっぱり好きなのは、瀧が三葉を探しに行って、実は3年前に三葉も瀧を探しに行っていたことを知るシーン。瀧が手首につけていた組紐は、実は三葉が髪を結んでいた組紐だったことがわかり、三葉が髪を切った理由もはっきりする。色々な伏線が回収されて見ていてゾワッとした。



あとはRADWIMPSの音楽も本当に良かった。使い方も上手いんだけど、いい意味で世界観を盛り上げていて、作品に対してとてもいい働きをしているなぁと思った。



この監督が出てる番組も面白かった。
https://www.youtube.com/watch?v=Bgo1wlJFWrA
(僕も17歳で見たかった。あとあのフェチズムはわかる。)



一回じゃ整理できなかった点もあるので、また見に行くかもしれない。




(ちなみにフォントもいい仕事をしていた。)



 新海誠監督作品


 君の名は。

 your name.




劇場ポスターにはゴシックMB101、A1明朝、Helvetica、筑紫Aオールド明朝。パンフレットにはこれらに加えて、筑紫オールドゴシック、筑紫明朝まで登場している。



君の名は。 君の名は。 Reviewed by mug on 9/18/2016 Rating: 5

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