日本フィル 第693回東京定期
日本フィルハーモニー交響楽団 第693回東京定期公演 @サントリーホール(指揮:山田和樹さん) 🎻
念願叶ってずっと行きたかったサントリーホールに。
ずっと行きたかったとはいえ、ただ行ければいいというわけでもなく、何かもう一つポイントが欲しかったので、山田和樹さんが指揮されるこの公演にしました。山田さんを最初に知ったのはまだ佐渡裕さんが司会をされていた頃の題名のない音楽会だったんですが、それ以来すっかりファンで、山田さんの指揮もずっと見たいと思っていたんですね。特に、未だに録画を頻繁に見返していますが、2013年2月24日放送回のラヴェルピアノ協奏曲ト長調(山田和樹さん指揮でオケは横浜シンフォニエッタ、ピアノは萩原麻未さん)はもう本当に良かったので…。もともとこの曲好きで色々聴いていたんですが、それでも一番好きなんじゃないかってくらい良くて、それから山田さんはいつか絶対に聴きに行こうと自分の中で決めていました。
ついでに書くと、山田さんの語り口も結構好きだったり。
マーラー聴きに行きたかった。
とまあそういうことで、チケットを買って、今日ようやく行けたという感じです。
ホワイエのシャンデリア
開演は16:00からなんですが、プレトークというものが15:10からあり、それに間に合うように行きました。プレトークは本番前に今日のプログラムはなぜこういう構成にしたのか、とか、今日演奏するこの曲はどういう曲でこういう背景がある、みたいなことを指揮者(今日は山田さん)から直接聞けるコーナーです。やっぱりその道のプロからお話を聞くのはわからなくても楽しいものだなと思いました。曲で使われている和音の話とか、音楽理論的なところはわからないんだけど、実際にピアノも鳴らしたりしながら説明して下さって、なんか面白かったです。それで、実はそこで鳴らされた和音が僕がサントリーホールで聴いた初めての音になったんですが、ただの和音なのにものすごく響いてびっくりしました。音響すごい…!あと、山田さん和音の説明の最後に「例えばこの曲…」と言って、少しだけ曲を弾かれたんですけど、ああいうのものすごく格好良いなと。下手くそだけど‥、と仰ってましたが、こうさっとピアノが弾けてしまうの、音楽ができない自分からすると本当に憧れるんですよね。クラシック音楽におけるジャポニズムの影響、ジャズ、近代音楽との関係性みたいなお話も聞けて、そこでは初めて知るようなことが沢山あって、音楽(文化)は色々なところで影響しあって、繋がっているんだなと思ったりしました。
それでサントリーホールは思っていたよりもコンパクトで、想像以上に綺麗で(つい最近改修が終わったらしい)、ついでになんかいい匂いもしました(笑)匂いはなんだろう…。よくわからないけどホテルみたいな?落ち着く上品な感じです。
7ヶ月の改修を経てサントリーホールが9.01リニューアルオープン。記者内覧会。— KADOKAWA2021年室 玉置泰紀 (@tamatama2) 2017年8月29日
堤剛 サントリーホール館長「テーマは、伝統の継承と革新」
市本徹雄 総支配人「過去、10周年、20周年でも改修してきたが、これ程長かったことはない。特にパイプオルガンのパイプの掃除などは初めて」 pic.twitter.com/QPktqqUEI9
中はこんな↑
今日の曲目は
・ブラッハー:パガニーニの主題による変奏曲 op.26
・石井眞木:遭遇II番 op.19
・イベール:交響組曲《寄港地》
・ドビュッシー:交響詩《海》
ということで、やっぱりブラッハーと石井眞木さんの曲は難しい!(笑)パガニーニの主題によるって、それこそブラームスもラフマニノフも他にも色々ありますけど、どこが聴きどころなのか僕いつもよくわからないんですよね…。うーん。。(素人ながらに思うのはアレンジを楽しむような曲なのか?)石井眞木さんの方は雅楽とオーケストラが重なったりぶつかったり、正に遭遇って曲なんですが、そういう何が起きるかわからない感じの面白さはありました。わかりやすいメロディとかはないから、僕みたいな人間にはやっぱり難しいんだけど…。
イベールとドビュッシーはそれからすると、とてもわかりやすいメロディもあって、聴きやすかったです。特に寄港地は第二曲のオーボエのところとかすごく雰囲気がありつつ綺麗で、バレンシアのところはカスタネットも加わって軽快なメロディが印象的でした。海は第1楽章がとっても雄大で美しく、あとは第3楽章ですかね。フィナーレのところはかなり迫力があり、聴いていて楽しかったです。
あとはもう曲の感想じゃなくなるんですが、僕ちゃんとホールに聴きに行ったの多分これで3回目くらいなので、全体的に音の綺麗さを感じるところ、迫力を感じるところも多々あって、そういうのは生でしか感じられない良さだなと思ったりしました。正直寄港地も海も曲名は知ってたけどまともに聴いたことがなかったので、コンサートに行く前に少しだけYouTubeで予習がてら聴いたりしたんですけど、生は録音とは全然音のダイナミックレンジが違うので、正に音を肌で感じるって感じで、ゾワゾワするところは沢山ありました。それにライブだと録音を聴くよりずっと集中していられるというか、今日は少なくとも全編集中して聴けたので、初めて感じたその曲の良さというのも沢山ありました。寄港地と海に関しては確実に以前より好きになったと思いますし…。
そうして考えると、知っている曲を聴きに行くととてつもなく満足できるんじゃないか、とも思いますけどね(笑)実はまだ知っている曲を聴きに行ったことないんですよね。(12月にゲルギエフのラフマニノフ行くことにしたから、それが初めてになるんだろうけど。)
でも今日のことを考えると、知らない曲をあえてライブで聴きに行くのもコンサートの価値としてありなのかもしれないなぁと、思ったりもします。
日本フィル 第693回東京定期
Reviewed by mug
on
9/10/2017
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