フォントに注目しよう②『丸ゴシック体の世界』






第2回は角ゴシック…とは行かず、丸ゴシック体です。


丸ゴシック体に関しては知識がまるでないので、どういうフォントがあるのか紹介していく形になりますが。ただまあ純粋な丸ゴシックってそんなに種類ないんですよね。サンプルの文章は昔のフォントワークスの書体見本で使われていたものを拝借します。



HG丸ゴシック体




まずはWordでお馴染み、HG丸ゴシック体です。これに限らず名前にHGと付いているのはリコーのフォントになります。柔らかい印象が出るので使ったことある人も多いんじゃないでしょうか。



ヒラギノ丸ゴシック




Macで丸ゴシックと言えば、ヒラギノ丸ゴシックです。ヒラギノファミリーということで、ヒラギノ明朝、ヒラギノ角ゴとの相性もいい。クセが無くて使いやすいフォントだと思います。



まるがめ本丸ゴシック




フロップデザインのフォント。試用版はフリーでダウンロードでき、個人利用が許されています(商用利用は不可です)。上でいくつか文字が欠けているのは試用版だからですかね。フロップデザインからは他にも「あさご本丸ゴシック」、「くまもと本丸ゴシック」、「かなざわ本丸ゴシック」などなど、沢山丸ゴシック体が出ています。



新丸ゴ




モリサワの丸ゴシック体です。有名な角ゴシック体である新ゴの丸ゴシック版になります。均質なイメージで、案内表示とかに使われることが多いです。



秀英丸ゴシック




DNP(大日本印刷)の丸ゴシック体です。新丸ゴとは異なり、手書きに近い丸ゴシック体になっています。2012年リリースで、現在はモリパスとLETSの両方で使用可能です。



筑紫A丸ゴシック




フォントワークスの丸ゴシック体です。最初の方のゴシック体と比べるとわかりますが、相当懐(文字が持つ空白部分)をしぼったデザインになっています。世に出たのは秀英丸ゴシックより4年前の2008年で、昨今の丸ゴシック体のトレンドを作ったフォントだと思います。MacではEl Capitan以降標準搭載されました。

余談ですが、このフォントが良い意味で古風な印象を与えるのは、もともと写研に石井丸ゴシック体という書体があり、それが丁度筑紫A丸ゴシックと近い感覚だったからじゃないかと思います。写植からDTPへの移行の中で石井丸ゴシックが消えていったこと、その後均質な(新ゴのような)フォントが近代的なものとして流行ったことで、この手のフォントには空白期間ができたようです。最近はそこからの回帰として、懐の狭い丸ゴシック体ブームが起きているんじゃないかと思います。一度古いとされたものが、時間が経って再び新しいものとして評価されるのは面白いですね。



筑紫B丸ゴシック




筑紫B丸ゴシックは筑紫A丸ゴシックと仮名のデザイン、英字のデザインが異なるフォントです。A丸ゴシックより仮名が崩れていて、より古風な印象になっています。こちらもMacではEl Capitan以降標準搭載です。




おまけ:写植機の写真




フォントに注目しよう②『丸ゴシック体の世界』 フォントに注目しよう②『丸ゴシック体の世界』 Reviewed by mug on 12/23/2017 Rating: 5

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